産休取得第1号社員誕生 妊娠から職場復帰、育児まで安心な制度づくりを加速~ダイバーシティと多様な働き方の実現に向けて

column

2024.10.21
  • コラム


(写真左:日下部 睦、写真中央:佐藤 沙羅、写真右:中川 貴登)

3期目に入ったBallistaは毎月新しいメンバーが加わり、女性の割合も3割まで増えています。そして今回、産休取得の第1号社員も誕生しました。うれしい出来事を契機に、女性が働きやすい環境づくりや家族と過ごす時間と仕事を両立する制度づくりの動きを加速させていく方針です。今年の10月から産休に入る佐藤沙羅さんに、仕事と育児の両立のための制度設計に取り組む中川貴登代表と日下部睦さんを交えた3人の対談からは、メンバーとともに歩むBallistaの未来が見えてきます。

【プロフィール】

中川 貴登
Ballistaの代表取締役社長。コンサルティング事業にとどまらず、新規事業を次々と立ち上げると同時に最近は会社の制度設計に注力している。

日下部 睦
大手コンサルティングファーム勤務を経て、2024年6月にBallistaに参画。27歳の若さでマネージャーに抜擢され、会社の制度設計にも携わっている。女性メンバーのメンターも務める。

佐藤 沙羅
フリーランスエンジニア向けのキャリアアドバイザーなどを経験し、2024年1月にBallistaに参画。フリーランス向けサービス「Yoake」を担当。2024年10月にBallista第一号の産休取得。

■妊娠報告の不安とは裏腹に周囲の祝福に安心

―2022年8月に設立したBallistaにとって、産休を取るのは今回の佐藤沙羅さんが初めてです。どういった経緯でメンバーや上司に妊娠を伝えましたか?

佐藤:まずは、妊娠が分かった翌日に広報の土田さんに伝えました。普段からお姉さんのような存在で何でも話せる関係だったので、すぐにランチに誘いそのタイミングで報告しました。私がBallistaに入社してまだ3か月だったこともあって驚かせてしまいましたが、祝福していただきました。その後、直属の上司やボードメンバーにも報告しました。実は入社して間もない段階で産休に入ってしまうことの申し訳なさから、上司へ報告する際に泣いてしまいました。でも、上司からも他のメンバーからも「全然、謝ることではないよ」、「むしろおめでとう」と声をかけていただき、安心しました。



中川:すごくうれしかったですよ。経営陣の中でも「良かったね」と話題になりました。Ballistaは女性のメンバーも増えていて産休や育児の仕組みを整えていこうと考えていたタイミングだったので、近い将来、メンバーから妊娠の報告を受ける機会が訪れると想定していました。

日下部:私は6月にBallistaに加わったので、入社した時にはすでに佐藤さんは妊娠されていました。私は産休や育休の制度をつくっていく役割も担っているので、佐藤さんが出産や職場復帰で不安に感じている点を聞いて、社内制度に活かしていきたいと考えていました。

■社内の体制変更や人員増強 万全の引継ぎで産休へ

―産休に入るにあたって、どんな不安を感じていましたか?

佐藤:妊娠が分かってから、より柔軟に働ける業務内容に変更してもらい、引継ぎも問題なく終わったので不安なく産休に入れます。ただ、出産や子育ては初めての経験です。子どもの体調不良や保育園の送迎など、妊娠前と同じ働き方はできなくなると思います。Ballistaはリモート勤務やフレックス制度を導入しているので子どもの事情に合わせた働き方がしやすいとはいえ、迷惑をかけてしまわないか心配な面はあります。

中川:会社として佐藤さんが安心して産休に入れるように、体制を変更したり、人員を増やしたりして、段階を踏んで準備を進めてきました。佐藤さんに代わるメンバーが自立して動けるようになったので、出産に専念してもらえたらと思っています。

佐藤:全ての業務を他のメンバーに引き継ぐことができて、産休に入る不安は解消されました。

中川:私は佐藤さんが担当しているプロフェッショナルギルド「Yoake」の事業責任者でもあるので、具体的にどういう計画で佐藤さんが産休を取っていくかの道筋を立てました。男性の私だけでは解決できない部分は、女性メンバーのメンターをしている日下部さんにフォローに入ってもらいました。

■収入補助や復帰後の居場所 出産に専念できる環境づくり

―日下部さんは女性メンバーのメンターに加えて、仕事と育児を両立できる働き方の制度づくりの中核を担っています。どんな制度や仕組みを構築していきたいと考えていますか?

日下部:仕事内容にかかわらず、産休や育休は取るべきだと思っています。そこにプラスして、制度面でサポートしていく考えです。例えば、国の制度では育休期間中の収入保障は月給の67%で、上限31万円となっています。能力が高くなると収入も上がり、月給に67%をかけると31万円を超えるメンバーが出てきます。国が補えない部分を会社として補助できる制度をつくると、今いるメンバーも今後入ってくるメンバーも安心して働けるのではないかと感じています。

中川:私も日下部さんの考え方と同じです。メンバーがプロフェッショナルとして自由に働き続けられるように、心理的安全性を会社が担保することがすごく大事だと思っています。仕事は人生の一部なので、企業が従業員と一緒に歩んでいく会社にしていきます。

日下部:佐藤さんも感じていると思いますが、女性は出産後に復帰した時、自分の居場所がなくなっているかもしれないと心配になることが多いです。産休に入る前から復帰後のポジションや働き方を提案して、帰ってくる場所をつくっておくことも重要だと考えています。

佐藤:私も最初は産休後に正社員として戻ってくる場所があるのか心配でした。でも、中川さんから「大丈夫、待っています!」と言っていただけたことや、中川さんや日下部さんを含め、上司の方々に頻繁に1on1を組んでいただき、私の現状や考えを聞いてもらったことで、不安はなくなりました。私の性格的に、妊娠・育児にまつわる制度に関して自分から意見を言えるタイプではないので、ゆっくりと意見を聞いてもらえる場を設けていただけるのは助かっています。しかも、少しでも不安なことを伝えると、不安が解消するように即座に行動を起こしてもらえます。例えば、つわりがきつい時に仕事をセーブできたらありがたいという話をした翌週には、つわりを含めて女性特有の体調不良で使える有休の制度(エフ休暇)ができました。ちょうど会社全体で福利厚生を見直しているタイミングだったおかげでもありますが、私に限らず、他の女性メンバーも安心できる制度がすぐに導入されたのはうれしかったですね。

中川:対応のスピードには自信がありますから。私自身が認識できていない課題や直面してみないと分からない問題は今後も出てくると思いますが、スピード感を持って対応していきます。女性が働きやすい職場づくりは経営会議の中でも優先度の高い課題として話し合っています。

日下部:Ballistaには20代後半の女性が多いこともあって、メンターをしていても産休や育休に関する質問や相談は多いです。実際に妊娠して産休に入る佐藤さんの経験や意見は貴重なので、制度に反映していきたいですね。


■経営陣も男性メンバーも 家族優先の働き方が浸透

―佐藤さんは育児と仕事を両立するために理想の働き方を描いていますか?

佐藤:子どもの大切な行事の日など、希望する日に休みを取れたら良いなと思っています。子どもの体調不良で急に休まなければいけない時も出てきますが、Ballistaは家族との予定を優先して仕事ができる環境にあるので、その点も安心しています。ボードメンバーもそうですが、男性メンバーも家族を大切にした働き方をしているので良い会社だなと思っています。

中川:ボードメンバーも若い男性メンバーも家族の用事で早めに帰宅したり、日中に仕事を一時的に抜けたりしています。誰もが「家族の予定があるので」と言いやすい環境を大事にしていきたいです。

■「メンバーの夢が会社の夢」 仕事と家族を両立できる企業に

―今以上に女性が働きやすい職場、育児と仕事を両立しやすい職場にしていくため、会社として将来的に実現させたい制度や仕組みはありますか?

日下部:先ほどは産休・育休にかかわる部分に軽く触れましたが、つわりなどの体調不良は個人差があります。エフ休暇の日数や体に負担がかからない働き方など、産休に入る前のサポートも手厚くする必要があると感じています。また、育休後復帰する際、保育園に入れなかった時の対応も考えていかなければいけません。その他、妊娠前におけるサポートも検討していきたいと思っています。たとえば、コンサルティング会社やベンチャー企業に入ってくる女性は、「いつか出産したいけど、今は仕事を頑張る」という考え方の人が多い傾向にあります。そういう方のために、婦人科の定期検診や卵子凍結の制度も検討していきたいですね。メンバーに意見を聞いて、働きやすい環境を整えていきます。

中川:大前提として、Ballistaのメンバーにはプロフェッショナルでありながら、家族と向き合う時間を大切にしてほしいと思っています。きれいごとではなく、多様な価値観のもとで柔軟な働き方を実現していくことが大事です。子どもが生まれてから、Ballistaで働いて良かったと思ってもらえる会社にしていきたいです。私たちの会社の武器の1つは機動力で、それぞれのメンバーの人生に寄り添うことができます。みんなの夢が会社の夢ですから。佐藤さんには復帰後も力を発揮できる場所をつくって待っているので、安心して出産に専念してください。

佐藤:本当にありがとうございます。妊娠発覚当初は不安なことだらけでしたが、Ballistaのメンバーのおかげで、安心して出産に臨むことができます。復帰後、また一緒にお仕事できるのを心から楽しみにしています。

RECOMMENDおすすめ記事