Ballistaの理念を表現した壁画完成 手掛けたのは国内外で活躍するアーティスト集団
column
- コラム
クライアントの可能性、そして個々のメンバーに秘められた可能性を拓く――。
Ballistaが最も大切にするコンセプトを表現した壁画がオフィス内に完成しました。作品を手掛けたのは、国内外で活躍する「OVER ALLs」です。今後、メンバーが増えて会社の規模が大きくなっても、Ballistaが「自分たちは何者なのか」を決して見失わない道しるべとなる壁画になりました。
【プロフィール】
■OVER ALLs
ミューラル(壁画)アーティスト。2016年に赤澤岳人と山本勇気で結成。エスコンフィールドHOKKAIDO、スターバックスコーヒー、みずほフィナンシャルグループ、デロイト トーマツ コンサルティング、福島県双葉町などで150点以上の作品を制作。『情熱大陸』『WBS』『サンデージャポン』などメディア出演多数。
公式サイト:http://www.overalls.jp
赤澤 岳人:OVER ALLs代表取締役社長/コンセプター。壁画のコンセプトを考える役割を担う。大手人材会社での新規事業責任者を経て現職。
山本 勇気:OVER ALLs取締役副社長/画家。2018年「ART BATTLE JAPAN」チャンピオン。建築パース作家を経て現職。
■株式会社Ballista
株式会社Ballistaは、コンサルティング・フリーランス向けサービス・新規事業開発の3つの観点からプロフェッショナルの”個”の可能性を最大化させ、社会課題の解決を目指すプロフェッショナルファームです。
中川貴登:Ballistaの代表取締役社長。防衛大学校 航空宇宙工学科卒業。デロイト トーマツコンサルティングやエクサウィザーズなどを経て現職。これまで新規事業開発、組織改革、マーケティングの3つの軸で、多数の支援実績や実行経験を有している。直近では、組織変革の戦略策定や実行、会社設立、新規事業の立上げなどのプロジェクトを担当。コンサルティングスキル、実行スキル、情熱を併せ持つ。
今奈良一真:Ballistaの取締役副社長。三井住友カード、デロイトトーマツコンサルティングを経て現職。デロイトトーマツコンサルティングでは、Fintech領域をリードするディレクターとして、事業戦略策定をコアとし、事業立ち上げに向けたPMO、業務構築支援まで、end to endで100以上のプロジェクトを経験。
■話題のアーティスト OVER ALLsが描いた壁画
―まずは、OVER ALLsのお二人が担っているそれぞれの役割を教えてください。
赤澤:壁画のコンセプトを考えるのが私の役割です。HOWばかりの世の中に「WOW!を取り入れよう」と提案して、クライアントと一緒にどんな壁画にするのか考えていきます。企業のコンセプトを、アートで具現化するわけです。山本と私、2人に共通しているのは「WOW!」を大事にしているところですね。
山本:私の仕事は壁画を描くことです。赤澤がクライアントと練り上げたコンセプトを形にしていきます。これまで、商業施設やカフェ、それから北海道日本ハムファイターズや鹿島アントラーズの本拠地といったスポーツのスタジアムなど、アートが活躍しそうな場で壁画を描いてきました。最近では、企業の歴史やパーパスを壁画にする依頼もいただいています。
■「自分たちは何者なのか」 Ballistaの道しるべをオフィスに
―BallistaはOVER ALLsさんに今回、オフィスに壁画を描いていただきました。依頼したきっかけを教えてください。
今奈良:これまでに携わったコンサルティングの仕事で、アートには企業が大切にする思いを可視化する力があると感じていました。Ballistaは今、設立から3期目という創業期最後のタイミングを迎えており、どんどんメンバーが増えています。今後更に企業の規模を拡大していく中で、メンバーの目指す方向がバラバラになってしまう可能性があります。そこで、視覚的に道しるべになるものがオフィス内にあれば「自分たちは何者なのか」を忘れず、みんなが1つになれると考えて依頼しました。
■「すごく色がある」 “異色”のコンサルティング会社
―壁画のコンセプトを固めるまで、赤澤さんにはBallistaのオフィスに何度もお越しいただき、打ち合わせを重ねていただきました。Ballistaに対して、どのような印象を持ちましたか?
赤澤:最初に伺った時の印象は、一言で表現すると「すごく色があるコンサル会社」でした。他のコンサル会社から壁画の依頼を受けると苦労するのは、コンセプトを見つけるところです。まさに、今奈良さんがおっしゃった「あなたは何者ですか?」という部分を見つけて、掘り下げていく作業になります。コンセプトを絵にしていく時、どちらかというとコンサル会社は自分たちの色を持たない業界という印象を持っていました。クライアントに合わせて色を変えたり、クライアントのために黒子に徹したりするイメージです。逆に自分たちは何者なのかを抑えることでコンサル事業は成り立っている側面があると思い込んでいたので、Ballistaさんには他のコンサル会社にはない雰囲気を感じました。
中川:Ballistaは、個の可能性を信じて能力を最大化することを主軸にしているので、企業の色が出ているのかもしれませんね。コンセプトを固める上で、赤澤さんはバックグラウンドの異なる色々なBallistaメンバーとお話する機会をつくってくださいました。メンバーには共通点を感じられましたか?
赤澤:中川代表とお話していると、私がイメージを抱いていたコンサル業とは真逆の方向を目指していると強く感じました。クライアントのためになる仕事をするのは大前提として、中川代表は他社にはない価値の生み出し方を追求しています。その考え方に共感しているところが、メンバーの方々の共通点だと思います。中川さんが出したい色に惹かれてメンバーが集まり、誰もが黒子から脱したい気持ちを持っている印象です。絵のイメージは沸きやすかったですね。
今奈良:Ballistaは「メンバー全員をリーダーにしたい」という考え方を大事にしています。コンサルティング以外の事業も展開していますが、「誰もが自分のやりたいことを自由にできる企業」を掲げています。中川をはじめとする私たち経営陣は、個人の挑戦を全面的に後押しする気持ちを持っているので、赤澤さんが抱いた印象通り、色があるコンサル会社になっていると思います。
■「個人や企業の可能性を拓く」 ドアノブの壁画で表現
―山本さんには今回、「ドアを開ける絵」を描いていただきました。どのようなことをBallistaから感じ取って表現されたのでしょうか?
山本:個人としても企業としても、「可能性を拓いていく」ところを表現しました。私は依頼先から色んな情報を受け取り、そこから情報を削ぎ落して「本当に大事なもの」をアートにします。「これだ!」という表現方法がスポーンと決まるのが一番気持ち良くて、今回はそのパターンでした。ドアノブを開けるシーンは自分の中で「ハマった」と感じました。シンプルで強さのある美しい絵を描けました。オフィスの中でも、エレベーターの扉が開いて一番に目に入る場所もハマりましたね。
中川:メンバー全員の気持ちを体現していただきました。メンバーたちが絵を眺めている時の表情を見ると、壁画の制作を依頼して良かったと感じています。先ほど今奈良が言っていたように、Ballistaは3期目に入って、「50人の壁」と言われる従業員数に達しました。中途採用が増えてきて、大事にしていきたい部分が少しずつブレてしまう可能性があります。この壁画は、個の可能性を拓くBallistaの理念を見る度に思い出すきっかけとなってくれますし、困難な壁に直面した時に乗り越える力を与えてくれると信じています。
今奈良:完成した壁画を見て、Ballistaはクライアントの可能性だけではなく、自分たちの可能性も拓いていく場なんだと再確認できましたね。メンバーたちにも、個々の可能性を広げていこう、と強く打ち出していく良いきっかけになりました。
■アートの力でさらに広がる コンサルや新規事業の可能性
―今回の壁画でOVER ALLsさんには弊社やメンバーを知っていただきました。今後Ballistaに期待することはありますか?
赤澤:今以上に色を出していってほしいですね。それから、HOWではなくWOW!を生み出す独自の色があるBallistaさんのような会社が世の中に増えてほしいです。Ballistaさんは新しい事業を次々と始めていますが、新規事業やプロジェクトは、ある種の表現だと私は思っています。壁画は絵筆をツールとして、事業はビジネスという絵筆を使って世の中に向けて表現しているイメージです。新規事業は3年、5年と年数を重ねないと見えない部分があります。絵の方が完成するのは早いので、絵を先行して進めて事業につなげる方法もおもしろいと感じています。
山本:私もBallistaさんのビジネスと絵は似ている部分があると思っています。最初に理想像やビジョンを描いて、そこに到達するために作業効率を考えたり、愛情や情熱を注いだりします。最終的にはクライアントが最も大事にしているものを表現するわけです。Ballistaさんと次回ご一緒する時は、絵を描いている過程で構図や色にどんな思いを込めているのかも説明して、それに対する考えや感想を伺いながら絵を完成させていけたら、さらにおもしろいと感じました。
中川:私たちは新しい事業をどんどん立ち上げていくので、これからもコラボレーションしていきたいですね。今回OVER ALLsさんに壁画を依頼して、私たちができる WOW!の表現と、私たちだけではできない表現があると再認識しました。人の心に刺さるメッセージを届けるためには、アートをはじめとするクリエイティブの力は大きいですね。
今奈良:コンサルのプロジェクトで市場調査をしていると、ロジカルな部分にばかり焦点を当ててしまい、「正しいけど、おもしろさに欠ける」というところで落ち着きがちです。そのプロジェクト単体が生み出す経済的な価値から評価するとベストな方法であっても、収益は落ちてもクライアントが楽しく生き生きする方法を選んだ方が良いのかもしれないと感じる時があります。コンサルは、HOWを求めがちな分野です。ただ、最後の最後はOVER ALLsさんが掲げる WOW!が感動をもたらすと思っています。アートが解決策の1つとなるケースもあるので、今後もお二人の力をお借りできるとうれしいです。