空港の可能性を広げて北海道を変える Ballistaと北海道エアポート協業 新規事業を加速

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2024.06.18
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Ballistaの「尖った」印象が、殻を破って新たなステージに挑戦したい北海道エアポート(HAP)さまの要望と合致したことをきっかけに、Ballistaは北海道内にある7つ空港を運営する北海道エアポートさまの戦略パートナーとして、新規事業のサポートを開始しました。2社の出会いは経済産業省が企画する「オープンイノベーション・チャレンジピッチ(OICP)」。北海道出身のBallista社長・中川貴登の熱い思いが届き、協業が実現しました。


(写真右)北海道エアポート総合企画本部・企画部 萩原裕一さま
(写真中央右)北海道エアポート総合企画本部・企画部 大場晋介さま
(写真中央左)Ballista社長 中川貴登
(写真左)Ballistaコンサルティング事業部 飯島篤

北海道エアポートが約20社との面談 Ballistaをパートナーに選択

中川:Ballistaが北海道エアポートさまと一緒にお仕事する縁をいただいたのは、2022年12月のOICP(オープンイノベーション・チャレンジピッチ)*
でした。これは他社との協業を目的にOICPに申し込んだ企業の一覧が公開され、その企業との協業を希望する会社が協業の狙いやメリットを提案してパートナーに選んでもらう仕組みです。北海道エアポートさまがOICPに申し込み、Ballistaをパートナーに選んでいただきました。当時、どのような気持ちでOICPに参加されましたか?
*経済産業省HP 「オープンイノベーションチャレンジピッチ北海道 2022」:https://www.hkd.meti.go.jp/hokig/open_innv2022/index.html

大場:当時は、開業当初から3年に及ぶコロナ感染拡大の影響を受けてきた中で、新しい事業をどのように展開すべきか模索しているところでした。そのような中で、OICPの企画と出会い、空港の魅力向上や観光流動の創出、地域活性化など幅広い分野に対して、当社の持つ強みと他の企業の視点やノウハウタッグを組むことで、何か新しい事業が生み出せるのでは、と期待をし参加させて頂きました。

中川:OICPでは、どのくらいの数の企業と面談したのでしょうか?

大場:20社ほどのエントリーがあり、私はほぼ全ての面談に参加しました。ホームページ制作、ソロキャンプのイベント、観光ツアーなど様々な強みを持つ企業からお話を伺いました。興味深い提案が多かったのですが、空港運営を担う弊社が取り組むべき事業なのか迷いがありました。Ballistaさんはコンサルタントというエントリーの中で唯一の業種でした。商品やサービスを紹介するのではなく、弊社が持っている強みを掘り下げたご提案をしていただき、印象に残る企業でした。

Ballistaの社長・中川 自作の詩で熱烈オファー

中川:ありがとうございます。北海道エアポートさんは7つの空港を統合して走り出したタイミングでした。イノベーションプログラムやビジョンを策定し、様々な事業を並行して可能性を模索していると感じていました。私自身が北海道で生まれ育ったこともあり、会社の利益を度外視して、北海道に知識や経験を還元したい思いが強かったです。提案書に自作の詩を添付するほど、熱烈なオファーを出させていただきました(笑)。

<中川が北海道エアポートさんへの提案書に添付した自作の詩>

大場:7つの空港が形としては合併しましたが、本当の意味で1つになっていくのは大変です。ビジョンを共有し、新規事業を組織的に進めていくためには、企業としてのマインドセットが必要だと思っています。私だけではできないことも多かったので、新規事業をスタートする前からBallistaさんに相談に乗っていただけたのは、うれしかったですね。

中川:北海道の仕事は絶対にやりたいと思っていました。北海道エアポートさまとしては、イノベーションプログラムを通じて、どのような課題を解決したり、目標を達成したりしたいと考えていますか?

萩原:どんな事業を進めるにしても、空港で働く従業員のエンゲージメント(会社への愛着や働くモチベーション)が重要だと思っています。空港はCS(顧客満足度)を高める取り組みが必要です。そして、CSの実現に不可欠なのがES(従業員満足度)です。従業員が達成感や充実感を持って働ける環境でなければ、サービス向上や企業の成長はありません。仕事に満足している従業員は職場を離れても、周囲の人たちに北海道エアポートの良さを話します。それが、「空港で働いてみたい」、「空港を利用してみよう」という動きへと広がります。空港業界の発展や地方創生の1つの手段として、従業員のエンゲージメントは大事になると考えています。

新規事業で従業員のワクワクを創出 Ballistaがクッション材の役割に

中川:会社や地域に対して現場の従業員の皆さんが感じる課題を新規事業で1つ1つ解決することで、企業価値を高めたり、北海道を活性化したりしていくイメージでしょうか?

萩原:その通りです。もちろん、空港には公共交通機関としての使命があります。ただ、その中にも、仕事にはやりがいや楽しさがなければならないと思っています。

中川:北海道エアポートさまに限らず、まさに、その部分は一般的に自社だけでは課題解決が難しい面があります。そこが、コンサルタント業をしている私たちの価値だと自覚しています。イノベーションプログラムの経験や知見を生かして、従業員の方々が仕事のワクワクを実感できる事業をサポートしていきます。

萩原:私たちの空港が特殊なのは、7つの空港を運営している点です。実際に動くのは各事業所になり、私たちは全体を束ねる立場です。他の空港と違って、私たちが前面に出すぎても、遠慮しすぎてもいけない距離感の難しさがあります。Ballistaさんがクッション材のような存在になってもらえると期待しています。

Ballistaのノウハウで人材育成と仕組みづくり

中川:大場さんは新規事業の創出によって、自社や北海道をどのように変えていきたいと考えていますか?

大場:7つの空港を運営するのは難しさがある一方、他の空港にはない特徴とも言えます。北海道エアポートだからこそ、北海道エアポートでしかできない事業がたくさんあると思っています。社内で新規事業のコンペを募ったところ、86件の提案がありました。そのうちの3件は事業化を検討しています。「空港や北海道が好き」という従業員の熱量が伝わってくる内容ばかりでした。その思いを形にしていけば、従業員のエンゲージメントが向上し、お客さまの満足度も上げていけると思っています。

萩原:従業員の気持ちを、いかに維持し続けるかが大切になります。今回採用されなかったとしても、新しいアイデアや改善点を考え続ける機会や環境をつくっていく必要があります。

中川:新規事業では企業の可能性を広げることに加えて、人と人のつながりもキーワードになると考えています。新しい取り組みを成功させるだけではなく、Ballistaのノウハウを北海道エアポートさんに伝えたり、人材を育成したりすることで、私たちの会社が介在しなくても自走できる仕組みをつくるつもりです。ぜひ伺いたかったのですが、Ballistaの特徴や他社との違いをどんなところに感じていますか?

Ballistaは「何かを変える期待を抱かせてくれる会社」

萩原:大場と2人で、いい意味で「尖っている会社」と表現しています。今のスタイルを貫いてほしいです。

大場:何かを変えてくれると期待を抱かせてくれる企業だと感じています。

中川:ありがとうございます。お任せください。

萩原:空港には空港法という順守しなければならない憲法があります。さらに、国連の組織で国際民間航空機関(ICAO)が定めているセキュリティのレギュレーションも絶対に守らなければいけません。厳しいルールの下で働いているので、どうしても型にはまったタイプが多いと感じています。根本になる安心・安全を守りながら、Ballistaさんは従業員の好奇心や向上心を刺激してくれると思っています。

大場:この2社で北海道を元気にしていきたい思いが強いです。新規事業を、そのきっかけにしていきたいですね。

中川:私たちが考え方を押し付けすぎずに、皆さんの可能性を開くことが大事だと思っています。対話を重ねて、従業員の皆さんが会社の価値に気付いたり、ワクワクしたりする体験をつくっていきます。

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