Ballista

インタビュー(小松﨑 賢也)

komatsuzaki

コンサルタント

小松﨑 賢也

防衛大学校 地球海洋学科卒業。海上自衛隊、ブティック系コンサルティングファームを経て現職。ミッション計画策定から実行までのマネジメント経験や業務改革プロジェクトの支援実績を有する。直近では、将来ビジョン策定に向けた実証実験、組織風土改革のプロジェクトを担当。現場を踏まえた実行力のある提案から伴走した遂行支援が強み。

プロフェッショナルとして直接バッターボックスに立つ。
自分の意志を問い、挑戦し続けたい。

中世ヨーロッパのギルドをイメージ

Ballistaはプロフェッショナルギルドをめざすとしていますが、プロフェッショナルとコンサルタントの違いとは何だと考えますか?

私の考えるプロフェッショナルとコンサルタントの違いは、自身が直接的に世の中にインパクトを与えるのか、間接的に与えるのかの違いだと考えています。

両者とも課題を解決するという共通点はありますが、大きく違ってくる理由としては、職業的な相違からくる意識の違いがあるからだと思っています。ですから、それぞれの職業を定義して、意識の違いを整理していきたいと考えています。

その相違とは、どんなものでしょう?

まずコンサルタントについては、「クライアント企業の経営課題を明らかにして、その課題を解決するための方法を考えて支援する職業」という説明が一般的だと認識しています。

前職でブティックファームのコンサルタントとして勤務をしていたときのエピソードですが、コンサルタントとしてプロジェクトにアサインされると、クライアント企業のチームのメンバーと一緒にプロジェクトを進めていくことになります。

この場合、すべてを自分たちで行うのではなく、クライアント企業が持つ豊富な知見や経験を引き出し、課題を整理していきながら解決策を導くためのサポートに回ることになります。このような状況もあり、自身が世の中にインパクトを与えるうえでは間接的となり、自身の力で社会をよくするというよりも、クライアント企業1社1社の成長を通して価値を発揮していくという意識になってしまいます。

一方、プロフェッショナルとは、「特定の活動を遂行する高度な能力や技能を持ち、直接社会の発展に寄与する職業」と考えています。具体的には、かつてヨーロッパの中世の都市の発展に大きく寄与した大商人たちのギルドがイメージできると思います。

私たちはBallistaのメンバーとして「社会を変えるプロフェッショナルギルドの創出」をMissionに掲げ、プロフェッショナルとしてそれぞれが培った高度なコンピテンシーを武器に社会の課題に対して直に立ち向かいます。

自ら直接バッターボックスに立ち、打撃を与え、日本の発展に大きな影響力を発揮する、これかがコンサルタントではなく、プロフェッショナルとしての意識だと思っています。

スキルでも知識でもない重要なのは意志

プロフェッショナルであり続けるうえで、重要なことは何でしょうか?

高度な能力や技能を持つだけではプロフェッショナルとは言えません。常に「なぜ(Why)?」「何を(What)?」「どうやって(How)?」という自分自身に対する問いかけをして、自身の意志により、いかにして社会に対して圧倒的な影響力を発揮するかを突き詰めて考えることが、プロフェッショナルであり続けるために最も重要なことだと思っています。

実は、私は5年以上、自衛官として職務を遂行した経歴を持っています。自衛官は、社会に貢献するという価値ある目標に対して、ともに取り組むメンバーとの信頼関係を醸成しながらミッションを遂行していくのですが、そこには「自分自身はどうしたいか?」という意志は介在していませんでした。

一方、ビジネスという資本主義の世界のなかでは、プロフェッショナルとして社会の発展に寄与していくには、スキルや知識を持つことはもちろんのこと、自分の意志が最も重要であることを痛感しました。

自衛官としての個人的経験が、現在の仕事にも生きているのですね?

BallistaがValueに掲げる「価値ある挑戦」と「能力の開放」のためには、「社会のどのような課題を解決していくのか?」という個人の思いがないと始まりません。代表取締役社長の中川は、入社当初から個人の思いに対する問いかけを常に私たちに投げかけてきます。

具体的な思いを表現することはとても難しいことですが、まずは言語化するところから始めて、日々、自分自身に問いかけることでブラッシュアップさせています。自分を育ててくれた社会に対して正面から向き合い、自分自身とも正面から向き合うことで、初めて自らの思いが明確なものになります。

そうすることでBallistaがValueに掲げる「価値ある挑戦」や「能力の開放」が容易なものとなります。Ballistaには自身が思う社会課題を解決できるようにするための十分な成長機会が提供されており、DAO型のエコシステムのなかでプロフェッショナルとしての集団を形成することが可能だからです。

東日本大震災と自衛隊と野球の経験から

Ballistaでは自らのモチベーションは十分に醸成されていますか?

私のモチベーションについては、現在Ballistaでは「関与性」「自発性」「関係性」の3つを求められる環境にあります。

1つ目の関与性については、東日本大震災の経験に由来するものです。当時、高校生だった私は、被災時に困っている人がたくさんいたのにもかかわらず、自分1人では何をすることもできず、人生で最も大きな無力感を味わいました。

そんななか、災害派遣で活躍する自衛隊の姿を目の当たりにし、これが後に自衛官としてファーストキャリアを歩むことにつながります。多くの人が直面している困難な課題に対して、正面から正々堂々と立ち向かい、コミットすることで得られるやりがいは計り知れず、それをできる環境があるということは自身の最も重要なモチベーションとなっています。

2つ目の自発性については、自衛隊での経験に起因します。組織の特性上、自分自身が想う課題やそれに関係するミッションに直接携われるかどうかは運次第なところがあります。大きな組織として任務を完遂するために、それぞれがアサインされたミッションにコミットしていました。

やれることは非常に大きなもので一定のやりがいはありましたが、そこに前述したように「自身が何をしたいのか?」という意志は介在していませんでした。自身の意志を問い、やりたいと思ったことを応援してくれ、実現に向けて行動できる環境を私は求めていました。それが得られています。

3つ目の関係性については、小学校から野球を通してできた仲間の影響があります。それぞれが自由の意志で野球という部活を選択し、共通の目標に向かってのめり込んで熱中した経験と一緒に戦った仲間は一生の宝となっています。社会人になって、仲間と再会するたびに、その時のように熱量をもって行動を起こせる仲間を渇望している自身がいることに気づかされました。

Ballistaには関与性、自発性、関係性を求められる素晴らしい環境があるので、その環境のなかで自身の捉える課題に対して共感する仲間とともに立ち向かい続けられればといいかなと思っています。

Ballistaのエコシステムを広げていく

Ballistaのプロフェッショナルとして、何を成し遂げていきたいですか?

まずは自分が真のプロフェッショナルとなるために挑戦し続け、自身が主導して社会課題に立ち向かうための新しい事業を展開することです。そして、日本の明るい未来を語れるように、共感してもらえる仲間の輪を広げていきたいと思っています。これが「社会を変えるプロフェッショナルギルドの創出」というBallista のMissionの達成につながると考えています。

個人としての力のみでは、社会を変えるまでには至りません。そのため、かつてヨーロッパの中世の都市では、発展に大きく寄与した大商人によってギルドが組織されました。しかし、閉鎖的で特権的なギルドへの批判が強まり、市民革命のなかで解体を余儀なくされてしまいます。

私たちのめざすところは、こうした独占的なギルドではなく、メンバー個人の意志が尊重され、外部からもBallistaが運営するDAO型エコシステムに参加できるという、自由で開かれたプロフェッショナルギルドです。

新しい事業を展開するにしても、現状では自分にまだその経験はありませんが、挑戦する環境と機会はBallistaにはいくらでもあるので、常に自分自身とも闘いながら挑戦をし続け、プロフェッショナルとして新しい価値を創造するためのビジネス開発力を磨いていきたいと思っています。

日本の直面する課題はプロフェッショナルな個人のみでは対処できず、個の力を結集して掛け合わせ、さらに魂を吹き込むことにより成し遂げられるものと考えています。

これを達成するためには、私たちの意志に共感して、私たちのエコシステムに参画する外部の仲間を増やしていくことが重要となってきます。プロフェッショナルとしての強みをとことん極めつつ、個人で解決困難な大きな課題に対処するためにもBallistaのエコシステムを広げていき、日本の未来を一緒につくっていける仲間を増やしていきたいと考えています。